これから先のIT業界はどうなる?中小企業が知っておきたい重要なこと
本日は、日経新聞の記事をもとに、これからのIT業界の在り方について考察したいと思います。
その記事とは、2019年(令和元年)7月18日(木)の朝刊掲載されていた記事で、「みずほ辛苦の新システム」と書かれた記事です。
当社は、これまでに「不動産テック」や「フィンテック」に関する内容を掲載してまいりましたが、本日は、また違った独自の切り口をお届けいたします。
書かれていた内容を要約すると、みずほ銀行が18年越しに、2度の大規模障害を乗り越えて、新システムを導入したという話で、顧客に魅力あるサービスを提供するために勧めてきた大プロジェクトについて書かれています。
この取り組みに関しては素晴らしいもので、このシステムを稼働させるにあたり投じた金額は、約4500億円にのぼり、社内では「東京スカイツリー10本分」といわれた投資額でスタートし、作業にかかった人手(工数)は数十万人に及び、2008年12月に新システム稼働させた、三菱東京UFJ銀行が投じた約3300億円を越え、開発規模16万人月を越える規模で行われた取組みになります。
そして、今回注目したのは、同記事の以下の文言です。
それは「システム業界も1社で引き受けられず、富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータの4社が請け負った」という一文です。
通常のコンペであれば、受託した1社が機器やシステムを導入するのが一般的だと思われがちですが、なぜ、このように4社が請け負う必要があったのでしょうか?
同記事には、このように文言が続いていました。
「日本中のシステムエンジニアが拘束され、システムが改修できない。他行(他銀行)からは悲鳴が出た」
このことからも分かるように、現状、これだけの規模のシステム開発を行う場合、1社が抱えるシステムエンジニアだけでは、人手が足りないという現状を見ることができます。
みずほ銀行が、2002年に最初のシステム障害を経験してから、18年の歳月が経過していることを考えると、数社のエンジニアが結集しても、人手がかかるという点が想像できます。
実は今回の出来事は、今に始まった話ではなく、2006年頃にも、「業界が抱える構造的問題点」として挙げられています。
統計としては、古い数値ですが添付のように、
ITへの情報投資額は年々増えており、今回のケースのように大規模になればなるほど、エンジニア不足は深刻化し、以前から起きている流れになります。
そして、記憶に新しいのが最近でいうと、「7pay」の不正アクセス問題です。
2019年7月4日に7payが不正アクセスを受け、サービスを終了した事件は記憶に新しいですが、実は、悲しいことにこのような事件が起きると、「どのシステム会社に責任があるのか」ネット上では責任者探しが活発になります。
幸か不幸か、現在では、正確な情報はネットには出回っておらず、責任追及の炎上はみられませんが、今回のケースも大規模なシステム開発のため、1社が専属で請け負っているわけではなく、複数の企業が力をあわせて開発したことは間違い無いようです。
昨今のIT業界構造からすると、1社で大規模なシステムを請け負うということは考えにくいのですが、もし仮に1社専属で請け負っていると、万が一の際に、開発会社の信用問題にも発展しかねない時代になっています。
またそのように、満を持して、大企業が結集しても、セキュリティ突破されてしまう時代になってきているという点も見逃せないです。
時代の変化とともに、お客様にニーズも変化してきており、最近では、「保険機能付きのセキュリティ対策商品」の人気が高まっています。
仮に社内のセキュリティが突破されたときに、
・設備投資をしておくべきだったのか悔やむのか、
問題発生時に、
・企業存続へ向けて、被害を最小限に抑え、信用回復に努めるのとでは、
問題解決の方向性が大きく変わります。
キヤノンの提携パートナーである当社は、「優れた保険機能」と「優れたセキュリティ機能」の両面を、低コストで提供することが可能です。詳しくはお問い合わせ頂ければ幸いです。