うつ病の再発防止の鍵は、家族の接し方「EE」が決め手。職場においてはどうはどうなのか?
昨今、企業にとって避けられない問題となっているメンタルヘルス問題。
厚生労働省によると、職場において典型的な「うつ病」と言われるのは、「内因性うつ病」と言われるもので、一定期間持続したのちに快復するケースもあれば、再発するケースなど、様々と言われています。 うつ病になる原因に関しては、脳内の神経物質の働きが悪くなることによるものもあれば、性格的な性質による引き起こされるものなど、様々な推測がされていますが、うつ病を発症するメカニズムは複雑であり、明確な原因は突き止められていないのが現状です。 そのような原因不明な中で、企業が対策を講じるにはどうしたらよいでしょうか? 実はある注目すべき概念があります。 EEとは1960年にイギリスで提唱された概念で、Expressed Emotionの略で、「感情表出」と訳されています。これは多くの研究で報告されていることですが、うつ病や統合失調症など多くの精神疾患の再発率は、EEの数値が高ければ高いほど大きいと言われています。 EEとは一言でいうと、患者に対する家族の接し方なのですが、一番の理解者ともいえる「家族」がどのように関わるかによって再発率は変わり、高EEの家庭は、低EEの家庭に比べて、4~5倍の再発率になります。 EEは患者に対して家族がどのように捉えているか、測定することで計算することができます。 具体的には ・批判 ・敵意 ・過度な気遣い(巻き込まれすぐ) 上記3つのポイントをみていくことで、判断していくことが可能です。 あの人(患者)は、こういう人だ。 ここがなっていない。ここが駄目だ。 といった捉え方が、うつの再発を招くといいます。 この人(患者)がいたから、私はこうなった。 なんで私だけこの人(患者)と接しないといけないのだろう。 この人(患者)さえいなければ。 という捉え方が影響します。 この人(患者)は私がいないとダメなんだ。 過保護なまでに相手の言動、振る舞いが気になってしまう。 腫れものに触るように接する。 といった接し方も再発率の向上に繋がります。 ここまで家庭のうつ病再発に関する内容をお届けしましたが、これらのEEに関する内容は、職場環境も同様に当てはまります。 そして、それと同時に職場のケアだけではなく、メンタル不調の職員の家族に対しても、復帰の支援を行う上で、協力が必要なことが浮き彫りになってきます。 実際に、高EEの家庭に対して、低EEになるような方法を提供したところ、再発率が下がったという報告も寄せられています。 EEを低くするためには、家族に対して「批判はいけない」「敵意を持ってはいけない」「振り回されてはいけない」と伝えるだけでは不十分です。 専門家に相談の上、対応していくことが重要となります。 当社はこれらのEEの問題も未然に防ぎ対策を行うことが可能な、YSメソッドの提供を行うことができます。 職場の環境改善と未然防止の両面に手をつけることで確かな効果を得ていくことができます。詳しくはお問い合わせください。
EE(感情表出)について興味深い数値結果
1.批判に関して
2.敵意
3.過度な気遣い
まずはストレスチェックをお勧めします。