【ちょっと待った!】テクノストレス~オフィスに電子化を取り入れる前に知っておきたいこと
昨今、オフィスの業務効率化を実現するにあたり、避けては通れないのが「電子化」の検討。 現在、日本において電子化という言葉は、日常誰もが当たり前に使う言葉となりましたが、業務において電子化という概念が生まれたのは、今から約26年前の1991年のことです。 アドビの共同創設者ジョンワーノック(John Warnock)博士が、The Camelot Projectというアイデアを基に、紙からデジタルへの革新的なプロジェクトを発足させたことがきっかけとなり誕生したのが、おなじみのPDF。
「どのコンピューターでも表示および印刷することが可能となる簡単なツールを提供する」という方針のもと誕生し正式名称は、「Portable Document Format」といいます。 弊社もドキュメントソリューションを標榜し、電子化を推奨する立場にありますが、いまだに「導入するか、しないか」という議論が絶えない企業が大半であると認識しております。
実は、そのような議論から導入に踏み出せない理由には、どの企業でも起こりうる「オフィスのある現象」が一因していたのです。
今回の記事では、その根本的原因に迫ります。オフィスに電子化の導入を検討されている企業様や、導入したけれども、今一つ浸透していないとお悩みの企業様は、ご一読頂けましたら幸いです。 それはPDFが世に誕生するよりも少し前の話。アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコにある半導体産業や、大手コンピューターメーカーなどの関連企業が密集している、シリコンバレーにおいて、うつ病や薬物依存、自律神経失調症などが多発するという現象が起き、アメリカの心理学者クレイグ・ブロードは、これらの業務に従事する人達の背景を分析しました。 その時に導き出されたのが、テクノストレスという言葉。前述した不調を感じる人は、テクノ不安症、もしくはテクノ依存症どちらかのパターンに当てはまる可能性があります。 ここで、あなたが所属するオフィスを思い起こして欲しいのですが、あなたのオフィスには、「ITが得意な社員」と「ITが苦手な社員」とそれぞれが従事していないでしょうか? これこそが、ITや電子化が進みにくい、社内の根本原因にあたるのですが、まずITが得意な社員は、ITに没頭することで、下記のような症状が出てくる可能性があると言われています。 また、ITが苦手な社員であれば、IT化がオフィスで進むことによって、「自分の居場所がなくなる」ような危機感を感じたり、出来ない自分に疎外感を感じ、テクノ不安症に陥るリスクがあります。 これらのテクノ不安症とテクノ依存症の両面の社員が存在するために、電子化を導入しても、社内に浸透させるのが難しかったりするのです。 電子化の導入を推進する決済者やトップが苦手がであれば、電子化が推奨されることはありませんし、得意であれば、苦手な社員は徐々に、身を潜めてしまいます。 テクノ依存症は(別名、OA症候群)、日常の業務において、何らかのストレスとして現れる傾向があります。テクノストレスと一言でいっても目に見えるものではないため、まずは現状を把握する上で視覚化することが大事です。
また、現状を把握したのちには、「テクノストレス」を限りなく発生させずに、社内の電子化を推進し、業務を効率化させる方法もあります。
ぜひとも、オフィス移転の検討時、もしくは業務改革時には、まずストレスチェックを行い、テクノストレスの把握からスタートされることをお勧めいたします。
ではなぜ、このPDFが誕生してから約26年もたつのに、いまだに世界の先進国や日本の企業において「電子化」の普及は大きく進まないのでしょうか。
1984年アメリカ・シリコンバレーで起きた話
まずはストレスチェックを推奨